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幹部候補生 (日本軍) : ウィキペディア日本語版 | 幹部候補生 (日本軍)[かんぶこうほせい]
日本陸軍における幹部候補生(かんぶこうほせい)とは、中等教育以上の学歴がある志願者の中から選抜され、比較的短期間で兵科または各部の予備役将校または予備役下士官になるよう教育を受ける者〔陸軍での正式な呼称は1937年2月の陸軍武官官等表改正(勅令第12号)まで各部は将校相当官であり、下士官は1931年11月の陸軍武官官等表改正(勅令第270号)まで下士であったが、便宜上ここでは将校と下士官で統一する。〕。場合により幹候と略されることもある。日本陸軍では下士官以上が部隊の幹部という位置づけであった。 1927年(昭和2年)12月に一年志願兵制度を改めて幹部候補生制度が定められ、1945年(昭和20年)8月の太平洋戦争(大東亜戦争)終結まで存在した。制定当初は主として予備役将校の養成を目的としたが、1933年(昭和8年)5月の制度改正以後は予備役将校となる教育を受ける甲種幹部候補生と、予備役下士官となる教育を受ける乙種幹部候補生に修業期間の途中で区分された。 == 現役と予備役 == 軍隊は戦争や事変など有事の際には多くの人員を必要とするが、平時には財政上の理由からも必要最小限の規模で運用することが理想である。そこで常備兵力のうち有事と平時とにかかわらず恒常的に軍務につく将兵を現役として定数を制限し、現役期間が満期になった兵や諸事情で現役定限年齢(定年)前に軍務から離れる将校以下は、必要な時のみ軍隊に召集される予備役に編入し平時は民間〔軍隊以外の社会を日本の軍隊用語では「地方(ちほう)」と呼んだ。本記事では地理的な意味合いとの混同を避けるため軍隊の対義語を「民間」とし、軍隊に属さない役所や公務員も「民間」に含める。〕で生活させることで調整をする。有事に召集された予備役将兵は現役と同様に軍務に就くが、原則はあくまでも臨時の補助員であり昇進や配置の面では現役を優先させることが一般的である。またそうした人事的不均衡を逆に利用して軍の本流といえる現役の将校あるいは下士官を保護するためも、初めから予備役編入が前提で有事召集要員となる将校あるいは下士官を養成する場合がある。
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